大会テーマ

「マラソンを科学する」

つくばマラソンは、「マラソンを科学する」という大会テーマのもと、マラソンを様々な角度から考え、「科学する」というフレームで毎年「進化してゆくマラソン大会」を目指しています。
現在、進行中の取り組みは次の通りです。

スタートを科学する

スタート時の混雑を緩和し、より安全なスタート環境を整えるための取り組みです。
詳しくはコチラ。

景観を科学する

コースやメイン会場を、来場者にとって走りやすく、わかりやすい環境にするための取り組みです。
詳しくはコチラ。

給水・給食を科学する

正しい給水方法、栄養に配慮した給食を提供し、健康的に走ってもらうための取り組みです。
詳しくはコチラ。

ランニングフォームを科学する

マラソンで効率的にペースを維持できるフォームを検討し、有益な情報を提供するための取り組みです。
詳しくはコチラ。

応援を科学する

ランナーの活力となる沿道応援を活性化するための取り組みです。
詳しくはコチラ。

スタートを科学する

■4ウェーブから5ウェーブに変更
スタート時の混雑を緩和するために始めた「ウェーブスタート」。開始した第35回大会は3ウェーブ、第36回大会から4ウェーブ、そして今回は5ウェーブに変更し、より快適なスタート環境を整備します。

今回実施するウェーブスタートの内容は下記の通りです。

第1ウェーブ  9:00スタート  約3,150名
第2ウェーブ  9:05スタート  約3,350名
第3ウェーブ  9:10スタート  約2,950名
第4ウェーブ  9:15スタート  約2,400名
第5ウェーブ  9:20スタート  約3,450名

これまでの実績から、3ウェーブより4ウェーブのほうがコース上の混雑度が緩和し、グロスタイムとネットタイムの差が縮小したので、今回、5ウェーブにすることにより、更にその効果が高まると予想しています。

<一斉スタート(34回大会)と3ウェーブ(35回大会)、4ウェーブ(37回大会)の比較>

一斉スタートの34回大会と、ウェーブスタートの35回(3ウェーブ)・37回(4ウェーブ)大会での比較

※縦軸:通過人数(人)/横軸スタート(第35・37回大会は第1ウェーブのスタート)からの経過時刻(h:mm:ss)

グロスタイムとネットタイムの差

※縦軸:グロスタイムとネットタイムの差(h:mm:ss)/横軸:ランナーの記録レベル

※協力: 筑波大学 体育系教授 鍋倉賢治
※ウェーブスタートの競技方法についてはコチラをご覧ください。

景観を科学する

■距離表示の色で気持ちをコントロール
1kmごとに掲出している距離表示の色は、フルマラソンにおけるランナーの状態や心理を考えて、色彩心理の面から配色を考えました。ランナーは5kmを一つの区切りとして意識しながら走ることが多いため、5kmごとに色を変化させ、より区間を意識して走ることのできる環境をつくります。

距離表示の色で気持ちをコントロール

■表示物の色で必要な給水・給食物を
給水所の表示物は、給水・給食物(水、アミノバリュー、バナナ、きゅうりなど)から連想される色を選定し、視認性・識別性を高める効果を期待。
今年はさらに、給食物の表示物を、「給食を科学する」で選定された理由がわかるようにしました。

給食物の表示物を、選定された理由が分かるようにしました。

■のぼり旗で行きたい施設を見つける
多くのテントが設置されているメイン会場において、更衣室や手荷物預り所など、自分が行きたい施設がどこにあるかわかるようにのぼり旗を設置。また、施設名は、外国人のランナーでもかわかるよう、英語とピクトグラムで表現しました。

ピクトグラムを使用したのぼり旗で行きたい施設を見つける

※協力: 筑波大学 芸術系准教授 山本早里

給水・給食を科学する

■過剰な給水に注意!
マラソンに給水は欠かせません。給水不足はもちろんですが、過剰な給水も体調悪化の原因となります。正しい給水が出来ているかどうか、走る前と後の体重の変化で検証しましょう。

<正しい給水量のチェック方法>
走行前の体重-走行後の体重=体重減少量
体重減少量÷走行前の体重×100=脱水率
☞脱水率が2%程度までの場合 →水分補給量が適量
☞脱水率が2%以上の場合   →水分補給量が不足
☞脱水率がマイナスの場合   →水分補給量が過剰

走る前より走った後のほうが体重が増えていた場合は、給水が過剰だった、ということになります。普段の練習の時も、走る前と後で体重を測って検証してみましょう。
メイン会場の「給水量チェックコーナー」には体重計がありますので、是非、レース前後で検証してみてください。

■体調に配慮した給食で完走しましょう!
コース上の給食は、走っている間の体調を崩さないよう配慮して提供しています。
エネルギー補給に欠かせない「糖質」ですが、血糖値を急激に上げるものは低血糖を招く危険性があるため、そうでは無い糖質(果糖など)を提供。また、疲労の原因となる「活性酸素」の発生を抑える「抗酸化物質」を多く含む食品も取り入れています。メープルシロップの糖は体内への吸収が早く、糖質代謝に必要なビタミンB1、B2を他の食材で補わなくてもエネルギーに変換できる「効率的なエネルギー補給」の給食としてレース後半で提供しています。
今回、それぞれの表示物でそのポイントがわかるようにしていますので、意識しながら食べてみてください。

給食一覧

※協力: 筑波大学 体育系 運動栄養学 准教授・管理栄養士 麻見直美

ランニングフォームを科学する

マラソンにおける、効率的にペースを維持できるフォームを検討し、マラソンを楽しむランナーの方々へ有益な情報を提供するため、筑波大学とカシオ計算機の共同研究で開発された解析アルゴリズムを搭載した小型モーションセンサーを参加ランナー91名に装着してもらい、走っている間のセンサーデータを記録しました。

センサーで分析した人数は、3時間以内(sub3)が16人、以下4時間、5時間、6時間以内がそれぞれ28、34、13人でした。
以下、計測データを各グループの平均値で示しています。
1.スピード
ランニングスピードの変化を1kmごとにみると、Sub3群ではレース序盤のスピードが高いのですが、終盤においてもスピード低下が小さいことがわかりました。Sub4では30km以降、Sub5と6では20km以降でスピードが大きく低下していました。
スピード
実施概要と結果
2.ストライド
ランニングスピードはストライドとピッチの積で決まります。Sub3群ではストライドの低下が小さく、その他の群ではスピードの低下と同様に中盤以降で大きく低下していました。
42.195kmをこのストライドの大きさで割ることで、平均的にマラソンを何歩で走ったかを推定できます。Sub3は30,244歩、Sub4から6では、それぞれ38,128、45,568、52,331歩でした。ストライドが小さいとマラソンの歩数が多くなることがわかります。
ストライド
実施概要と結果
3.ピッチ
Sub3のピッチは、レース序盤に非常に大きかったのですが、徐々に低下していました。ラストで急に大きくなっているのはスパートの影響だと思われます。Sub4では後半にかけて大きくなる傾向が、Sub5と6では小さいままでした。
ピッチ
実施概要と結果
4.上下動
Sub3の上下動は、レース序盤から小さく、終盤にかけて変化していませんでした。Sub4と5は序盤で大きく、徐々に低下していました。Sub6では中盤以降で大きく低下していました。上下動はエネルギーロスにつながりますが、一方でストライドを大きくするためには大きくなります。また、上下動が大きいとピッチは小さくなります。
上下動
実施概要と結果
5.まとめ
平均的にみると、3時間を切るためには、ストライドを1m40、ピッチを180歩/分4時間を切るためには、ストライドを1m10、ピッチを175歩/分あたりをできる限り維持することが目安になるでしょう。

※協力: 筑波大学 体育系准教授 榎本靖士
     カシオ計算機株式会社

応援を科学する

ランナーの活力となる「沿道応援」を活性化するため、つくばマラソンでは、今ではおなじみとなった距離表示の下の応援コメントを第30回大会から始めました。
また、地元の小学校・中学校の協力で、応援演奏を数ヵ所で行っています。
第37回大会のランナーアンケートでは、ランナーの皆さんが希望する応援の内容は応援してもらう場所について聞きました。今後、この結果を参考に、沿道応援の活性化に取り組んでいきます。
応援
特にどの地点での応援を希望しますか? どのような団体の応援を希望しますか?